《企業主導型保育事業助成金について》

本日は『企業主導型保育事業助成金』についてご説明したいと思います。

『企業主導型保育事業助成金』とは、いわゆる会社が作った保育園に対し、国が助成金を提供する制度です。

会社内のスペースで作ることもできますが、物件を新たに購入したり(※1)借りたり(※2)することも認められています。

※1 建物の新築費用や適合中古物件の購入費用が対象、土地の取得費用は対象外

※2 建物の賃借料のみ対象、土地の借地料は建築等整備を行う年度のみ対象

また地域の会社が共同で作ることも可能で、自社社員の福利厚生を充実させたい会社や、これから保育所を経営しようと考えている起業家の方にとっては朗報といえるのではないでしょうか。

気になる助成金の額ですが、

運営費として、基本額「年間約2600万円」(※3)+各種加算

※3 定員12人[乳児3人、1・2歳児9人]、東京都特別区、11時間開所、保育所比率50%の場合

整備費として、基本額「約8000万円」(※4)+各種加算

※4 定員30人、東京都、新設の場合

となります。

企業主導型保育事業助成金について(内閣府)

この事業のメリット・デメリットを自分なりにまとめてみました。

【メリット】

1.補助金の申請に自治体を通さないでよいのでスピーディに開設できる

2.夜間保育や休日保育、短時間保育など幅広い対応ができる

3.他の会社や地域の子供を受け入れることができる

4.共同出資が可能なので低リスクで保育園経営が始められる

【デメリット】

1.保育所の質の低下

2.事故が起こった際の企業責任が問われる

上記のようなメリット・デメリットが挙げられますが、やはり保育に関する知識の蓄積がない企業が新たに参入することで、保育の質の低下やそれに伴う園内での事故が最も懸念される事項ではないでしょうか。

それでも年間の運営助成金や初期整備費助成金が認可保育所と同等程度貰えることは大きなメリットと言えます。誠実にしっかりとした運営を行なえば安定した収入を確保することは可能です。意欲のある企業には是非とも保育事業の参入のきっかけにしてほしいと思います。